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腸活・免疫で注目の “ポストバイオティクス” って?
最近よく耳にするようになった「ポストバイオティクス」という言葉。
腸内環境や免疫に関心のある方の中には、「プレバイオティクスやプロバイオティクスとは何が違うの?」「サプリや食品で取り入れた方がいいの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
私自身も、医療の現場で働く中で「菌を “生きたまま” 届けること」にこだわる商品が増えてきた一方で、“死菌” やその代謝産物に注目したポストバイオティクスという考え方は非常に興味深く感じています。
この記事では、ポストバイオティクスの意味や効果、プレ/プロバイオティクスとの違い、市販の食品やサプリでの取り入れ方まで、なるべくやさしい言葉で丁寧に解説します。
もし、腸活や免疫ケアに関心があるなら、ぜひ最後まで読んでみてください。
ポストバイオティクスとは?:プレ・プロとの違いもやさしく解説

「ポストバイオティクス」という言葉、初めて聞いた方もいれば、「なんとなく体に良さそう」と思っている方もいるかもしれません。実はこれは、これまでの “菌” に関する健康法とは少し違う、新しい視点から生まれた考え方です。
プレ・プロ・ポスト… 何がどう違う?
まず、よく聞く3つの言葉を整理してみましょう。
用語 | 意味 | 代表的な例 |
---|---|---|
プレバイオティクス | 腸内の善玉菌を “育てる” 栄養源 | 食物繊維、オリゴ糖など |
プロバイオティクス | 善玉菌そのものを “摂る” こと | ヨーグルト、乳酸菌サプリなど |
ポストバイオティクス | 菌の「死骸」や「代謝産物」を活用する | 死菌サプリ、短鎖脂肪酸など |
これまでの健康法は「善玉菌を摂れば腸内環境が整う」という考え方が中心でした。しかし近年では、「生きた菌が必ずしも腸まで届くとは限らない」「死菌でも健康効果があるかもしれない」といった研究が進み、ポストバイオティクスが注目されるようになったのです。
なぜ “死んだ菌” が体に良いの?
少し不思議に感じるかもしれませんが、死んだ菌(=死菌)や菌が生み出す代謝産物には、私たちの体にプラスに働く成分が含まれていることがわかっています。
死菌や代謝産物が「生きていない菌」でも生理作用をもたらすという観点は、Cambridge大学のレビューでも言及されています。
例えば、以下のような働きが期待されています:
実際、厚生労働省や学術団体でも「死菌の安全性」「効果の持続性」などが研究テーマとなっており、“腸に届くこと” よりも “何をもたらすか” に注目が移ってきているといえるでしょう。
医療視点からの注目点
医療現場にいる私としては、「ポストバイオティクス=菌を無理に生かさなくても良い」ことが、非常に現実的だと感じます。
特に、免疫が弱っている方や妊婦さん、子どもなど “菌の摂取に慎重な人” にも安全性が高いという点で、今後ますます広がっていく可能性を感じます。
ポイントまとめ
- ポストバイオティクスとは、「菌の死骸」や「代謝産物」を活かす考え方
- プレ/プロとの違いは「菌を育てる・摂る・使う」というアプローチの違い
- 死菌でも体に良い作用をもたらす可能性がある
- 安全性や科学的根拠をふまえた選択が大切
出典:The probiotic paradox: live and dead cells are biological response modifiers
ポストバイオティクスの主な効果と研究事例

「菌が生きていなくても体に良いの?」と聞かれると、半信半疑になる方も多いかもしれません。ですが近年、「ポストバイオティクス」と呼ばれる “死菌” や“代謝産物” が健康に働きかけるメカニズムに、注目が集まっています。
ポストバイオティクスとは、生きていないプロバイオティクス(加熱処理済みの菌など)や、その代謝物(短鎖脂肪酸や細胞壁成分など)を指し、生菌と同様、あるいはそれ以上の生理効果を示すこともあると考えられています。
腸内環境を整える
ポストバイオティクスには、善玉菌のエサとなる短鎖脂肪酸(SCFAs)や、乳酸、細胞壁成分などが含まれています。これらが腸内の善玉菌の活動を助けたり、腸の蠕動運動を促すことで、便通の改善や腸内フローラのバランス調整に役立つことが報告されています。
免疫バランスの調整
腸は “免疫の要” ともいわれるほど、免疫系と密接に関わっています。ポストバイオティクスは、マクロファージやNK細胞などを適度に刺激し、免疫を高めるだけでなく、過剰な反応を抑える調整作用をもつと考えられています。
熱殺菌された乳酸菌(いわゆる「死菌」)にも、体の免疫を整える働きがあることがわかってきています。具体的には、炎症をおさえる「IL‑10」や、ウイルスや菌への抵抗力を高める「IFN‑γ(インターフェロンガンマ)」という物質の分泌に影響を与えるという報告があります。
アレルギーや炎症の軽減
Lactobacillus casei Shirota や Lactobacillus brevis などの「死菌(加熱処理された乳酸菌)」には、アレルギーの原因となるIgE(免疫物質)を減らす働きや、免疫のバランスを整える作用(Th1/Th2バランスの調整)があることが、研究で報告されています。
これにより、以下のような症状に対して、体の内側からやさしく働きかける可能性が期待されています:
- 花粉症やアレルギー性鼻炎
- アトピー性皮膚炎
- 炎症性腸疾患(IBD)などの慢性炎症
医薬品ではなく食品成分として摂れる点でも、体質改善をめざす人にとって身近な選択肢といえるでしょう。
睡眠・肌・ストレスへの可能性
最近では、ポストバイオティクスが肌のバリア機能の改善や、ストレス緩和・睡眠の質向上といった「腸-脳-皮膚相関」にも関わる可能性が示されています。
このように、ポストバイオティクスは「生きていないから効果がない」とは言い切れない、むしろ可能性に満ちたアプローチとして今後ますます注目される分野です。生菌と比較して保存性が高く、安全性に優れる点でも、日常生活に取り入れやすいのが魅力です。
注意点:効果の感じ方には個人差があります
ここまで見ると「すごく良さそう!」と思われるかもしれませんが、ポストバイオティクスはあくまで “食品成分”。薬のような即効性や明確な効果を保証するものではありません。
また、成分や菌種によって働き方も異なるため、「自分に合うものを見つける」ことが大切です。
そのためには、
- 成分表示を確認する
- 複数のサプリや食品を比べてみる
- 数週間は継続して様子を見る
といった工夫が必要です。
ポストバイオティクスを含む食品・サプリとは?

「ポストバイオティクスを摂るには、何を食べたらいいの?」
そう思った方も多いのではないでしょうか。ここでは、ポストバイオティクスを含む身近な食品や、市販のサプリについて紹介します。
食品として摂れる?「発酵食品」が近い存在
まず知っておきたいのが、ポストバイオティクスという言葉は比較的新しいため、「◯◯食品=ポストバイオティクス」と明確に定義されているものは少ないことです。
とはいえ、以下のような “発酵食品” や “死菌を含む食品” には、ポストバイオティクスに近い成分が多く含まれています。
- 味噌、ぬか漬け、納豆、キムチなどの発酵食品
- 乳酸菌飲料(加熱殺菌タイプ)
- ヨーグルト(加熱処理されたもの)
- 出汁や酢など、代謝産物を活かした調味料
特に、加熱殺菌された乳酸菌飲料や機能性表示食品の一部では、「死菌」「菌の代謝産物」をアピールしているものもあります。
ポストバイオティクスをサプリで摂るメリット

近年は、「ポストバイオティクスサプリ」という名前で販売されている商品も増えてきました。
サプリのメリットは以下の通りです:
- 成分や含有量が明確で比較しやすい
- 食事では摂りづらい菌の成分を効率的に補える
- 継続しやすい(カプセル・タブレットなど)
サプリなら、忙しい日常でも手軽に取り入れられるのが魅力です。特に成分が明記されているものは、自分に合ったものを選びやすく、習慣化もしやすくなります。腸活を “無理なく続けたい人” には、ぴったりの選択肢といえるでしょう。
ポストバイオティクス商品を選ぶときのポイントと注意点

ポストバイオティクスは、腸活や免疫対策として注目されている成分ですが、商品によって成分や品質には大きな差があります。ここでは、購入や継続にあたって押さえておきたいポイントを整理しておきましょう。
成分の「中身」を必ず確認する
ポストバイオティクスといっても、実際には以下のようなタイプに分類されます:
- 殺菌済みの乳酸菌(死菌)
- 菌が作り出した代謝産物(短鎖脂肪酸・乳酸など)
- 細胞壁成分(LPS、ペプチドなど)
商品の中には、単に「乳酸菌配合」としか書かれていないものもありますが、それが死菌なのか、生菌なのか、何の菌種なのかは非常に重要です。
「殺菌済」「加熱処理済」「死菌」「短鎖脂肪酸」など、具体的な表記があるものを選びましょう。
科学的な裏付けがあるかどうかもチェック
「なんとなく体に良さそう…」だけで選ぶのはちょっと不安。
信頼できるサプリには、次のような“根拠”がきちんと示されています。
- 実際に使われている菌株の名前が書かれている(例:乳酸菌EC-12など)
- どんな働きがあるか、調べやすくなります。
- 研究結果や臨床試験について説明されている
- 「〇〇大学と共同開発」など、きちんと検証された製品は安心。
- 医師や管理栄養士が監修している
- 専門家の目が入っていると、より信頼しやすくなります。
特に健康や体に関わるものは、「誰が、どんな理由でおすすめしているか?」をチェックすることが大切です。
価格・続けやすさとのバランス
ポストバイオティクスは、即効性のある成分ではありません。むしろ、毎日の中でじわじわ整えていくような存在です。
「気になった商品を少量から試す」「無理なく続けられる味・形状を選ぶ」など、自分に合う形で取り入れるのが一番です。
また、どんなに良い成分でも、毎月5,000円以上かかってしまうと続けるのが難しいもの。ポストバイオティクスは「積み重ねる習慣」の一部として、継続しやすい価格・飲みやすさを優先するのがおすすめです。
私が注目しているポストバイオティクス商品
ここでは参考として、注目されている市販商品をいくつかご紹介します。
腸活習慣(FRESHLITE)シリーズ
- 「腸活習慣」は、35株以上の乳酸菌から発酵抽出した天然ポストバイオティクスを高濃度配合したサプリです。ビタミンC・D₃・Eなどの栄養成分も含んでいます。
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FRESHLITE 美白対策
- 「天然ポストバイオティクス(乳酸菌生成エキス)」を高濃度で配合されており、美白ケア向けに展開されています。
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どちらの商品も、ポストバイオティクスを “主成分” としてしっかり配合しているのが特徴です。腸内環境だけでなく、美肌や体調管理にも気を配りたい方にとって、毎日の習慣に取り入れやすい選択肢といえるでしょう。
まとめ:腸と免疫のために、できることから

今回は、最近注目されている「ポストバイオティクス」について、その意味や効果、食品・サプリでの取り入れ方までご紹介しました。
善玉菌を “生きたまま” 届けるプロバイオティクスとは違い、ポストバイオティクスは「菌の死骸」や「代謝産物」など、“菌そのものに頼らないアプローチ” で、腸や免疫に働きかけてくれるのが特徴です。
私自身も、医療に関わる立場として「体への優しさ」や「安全性」に注目しています。だからこそ、継続しやすいものを選び、無理なく生活に取り入れることが何より大切だと感じています。
「ちょっと気になるな」と思った方は、まずは手軽に試せる食品やサプリから始めてみてはいかがでしょうか。
“積み重ねる暮らし” の中に、小さな健康習慣をひとつ加えてみる。
それが、数ヶ月後の自分の体をつくる第一歩になるかもしれません。
おことわり
本記事は、診療放射線技師としての知識および公開されている研究・文献・公式情報をもとに執筆していますが、特定の健康効果や医学的効能を保証するものではありません。
食品・サプリメントの効果には個人差があり、体質や持病によっては合わない場合もあります。
ご心配な点がある場合は、医師や専門の医療機関にご相談のうえご判断ください。
本記事で使用した画像はNapkin AIを利用しています。