「気分が晴れない朝」に効いた意外な習慣
最近、ちょっとしたことでイライラしたり、朝から気分が沈んでいたりしませんか?
私も40代を過ぎてから、メンタルの浮き沈みを感じることが増えました。仕事や家事、人間関係など、ストレスの原因はあちこちにあって、「気分転換しよう」と思っても、なかなかうまくいかないことも多かったんです。
そんなときに始めたのが、朝の「階段登り降り」。ダイエットや健康のためのつもりだったのですが、気がつけば心の調子にも良い変化が表れていました。
今回は、私が実際に感じた “階段の登り降りによるメンタルへの変化” を中心に、「なぜ運動が心に効くのか?」という仕組みや、気軽に始められるおすすめの習慣について、わかりやすくお話ししていきます。
もし今、ちょっと気分が晴れない日が続いているなら、きっと参考になるはずです。
なぜ運動がメンタルに効くの?:仕組みをやさしく解説

気分が落ち込んだとき、「少しでも身体を動かすといいよ」と言われたことはありませんか?
私も半信半疑だったのですが、実際にやってみると、その言葉の意味が少しずつわかってきました。
運動がメンタルに良いと言われる理由の一つが、「エンドルフィン」や「セロトニン」といった脳内物質の分泌です。エンドルフィンは「幸福ホルモン」とも呼ばれ、気分を前向きにしたり、痛みをやわらげたりする働きがあります。ジョギングやサイクリングなど、一定のリズムで身体を動かすと自然に分泌されるのだそうです。
実際に、軽めの有酸素運動を継続することで「気分の落ち込み」や「不安感」が和らいだという研究報告もあります。たとえば、週2回の有酸素運動を8週間続けたグループでは、ストレス・抑うつの指標(POMSやSTAIスコア)が改善されたという調査結果があります。
また、運動によって脳内で「セロトニン」や「エンドルフィン」といった “幸福ホルモン” が分泌されやすくなることもわかっています。たとえばβ-エンドルフィンは気分を高める作用があり、軽い有酸素運動でも分泌が促されることが知られています。
また、セロトニンは「心のバランスを整えるホルモン」として知られていて、ストレスへの抵抗力を高めてくれます。このセロトニンも、朝の光を浴びたり、有酸素運動をしたりすることで活性化されることが分かっています。
ここで大事なのは、「激しい運動でなくても大丈夫」ということ。息が切れるほど頑張らなくても、階段を5〜10分登り降りするだけでも、脳はしっかり反応してくれるのです。
科学的な仕組みを知ることで、続けるモチベーションにもつながりますよね。「心が落ち着かないな」「やる気が出ないな」というときほど、まずは少し身体を動かしてみる。たったそれだけで、心の調子が少し整うこともあるんです。
出典:Exercising to relax
Endorphins
Working out boosts brain health
The impact of exercise on depression: how moving makes your brain and body feel better
Effects of 8 week step-aerobic exercises on (state and trait) anxiety levels and quality of life of women
私が感じた “階段昇降×メンタル” の変化

私が階段の登り降りを始めたきっかけは、正直「運動不足の解消」と「減量」のためでした。特に40代に入ってから代謝が落ちてきた実感があり、何かしなければ… という焦りもあったんです。
階段の登り降りを取り入れたのは、「ジムに行かなくてもできる」「道具がいらない」「天候に左右されない」から。朝の時間に、家の中や近くの公共施設で階段を5〜10分登り降りするだけ。やってみると意外とキツいのですが、終わった後には妙な爽快感がありました。
続けるうちに気づいた最初の変化は、「頭がスッキリする」という感覚です。とくに寝起きのぼんやり感が取れやすくなり、気持ちよく一日をスタートできるようになりました。朝の階段の登り降りが “心のスイッチ” になっているような感覚です。
次に感じたのは、気分の波が穏やかになったこと。仕事でのイライラや、家庭でのモヤモヤがあっても、以前ほど引きずらずに済むようになりました。たとえば、朝に少しイヤなことがあっても、運動して身体を動かすと「ま、いっか」と流せるようになる。不思議ですが、これがいちばん実感した効果でした。
また、睡眠にも良い変化がありました。以前はなかなか寝つけなかったり、夜中に目が覚めたりすることもあったのですが、運動を始めてからは眠りが深くなった気がします。調べてみると、朝の有酸素運動には体内時計を整える効果もあるとのこと。これもまた、心身の安定につながっているのかもしれません。
最初は「健康のため」と思っていた階段昇降が、気づけば「自分の心を整える時間」になっていました。朝の10分間を自分のためだけに使うことで、メンタルのバランスが自然と整っていったように思います。
特別なスキルや装備は必要ありません。ただ、階段を昇って降りるだけ。それだけのことが、私の気持ちにこれほどまで影響を与えるとは、始める前は思いもしませんでした。

出典:Circadian rhythm phase shifts caused by timed exercise vary with chronotype
Circadian Rhythms, Exercise, and Cardiovascular Health
Differential benefits of 12-week morning vs. evening aerobic exercise on sleep and cardiometabolic health: a randomized controlled trial
気軽にできる「心にやさしい運動」4選

「運動がメンタルに効くのはわかったけれど、続けられるか不安…」
そんな方にこそおすすめしたいのが、気軽に始められて、心にも体にもやさしい運動です。ここでは、私自身が実践してきたものを含め、継続しやすい4つの方法をご紹介します。
1. 階段昇降
道具不要で、家の中や公園・駅など場所を選ばずにできるのが最大の魅力。リズムよく足を動かすことで有酸素運動になり、気持ちの切り替えにもぴったり。私は「5分だけ」と決めて始めたのが、10年続く習慣になりました。
2. 足踏み運動
その場で軽く足を上下に動かすだけ。テレビを見ながらでもできるため、運動のハードルがぐっと下がります。朝の支度の合間に1分だけ、というように生活に組み込みやすいのが特長です。
3. ラジオ体操
実は運動効果が高いと再評価されているラジオ体操。全身をまんべんなく動かせて、気分もスッキリします。音楽のリズムに合わせることで、「楽しい」と感じながら取り組めるのもポイントです。
4. ゆっくりウォーキング・散歩
外の空気を吸いながら歩くことで、ストレスホルモンが減少し、リフレッシュ効果が期待できます。とくに朝の時間帯に日光を浴びることで、セロトニンの活性化にもつながります。
どの運動も共通しているのは、「難しくなくて、続けやすいこと」。そして何より、「心地よい」と感じられることが大切です。がんばる運動ではなく、“気持ちよく過ごすための時間” として取り入れてみると、自然と習慣化していけると思います。
続けるためのコツ:がんばらなくてOKな工夫

運動を習慣にしようと思っても、「やらなきゃ…」という気持ちが強くなるほど、続けるのがつらくなってしまいます。私自身も何度も挫折を経験してきました。
そこで大事にしているのが、がんばらずに続けられる “仕組み” をつくることです。以下に、私が実際に取り入れているコツを3つご紹介します。
「毎日やらなくてもOK」と決める
毎日続けるのが理想かもしれませんが、現実はなかなかそうはいきません。私は「週に3〜4日やれたら十分」とゆるく設定しています。「できた日はラッキー」くらいの気持ちでいると、逆に続きやすくなります。
ご褒美をセットで用意する
私の場合は「階段登り降りのあとにお気に入りのコーヒーを飲む」と決めています。運動そのものではなく、その後の “楽しみ” を動機づけにすることで、自然と体が動くようになります。音楽や好きな香りでもOKです。
記録して「見える化」する
カレンダーに〇をつけたり、手帳にメモをしたりするだけでも、「今週これだけできた!」という達成感につながります。アプリを使えば簡単に可視化できるので、忙しい方にもおすすめです。
続けるために重要なのは、「完璧を目指さないこと」と「楽しくすること」。やらなかった日は反省するよりも、「また明日からやろう」と気軽にリスタートすることが大切です。
続ける工夫を自分なりに見つけていけば、無理なく習慣になっていきます。結果として、それがメンタルの安定にもつながっていくと、私は感じています。

まとめ:「心が整う」感覚を手に入れるために

階段の登り降りというシンプルな運動を続けてきて、私はあらためて「身体と心はつながっているんだな」と実感するようになりました。運動で体を動かすことは、思っている以上に “心の状態” にも影響を与えてくれます。
「気分が重い」「イライラしやすい」「よく眠れない」—— そんな日々が続いているなら、朝の数分間を “自分のための時間”に使ってみてください。階段の登り降りでも、足踏みでも、なんでも構いません。少しだけ体を動かすことで、心が整っていく感覚を、きっと実感できると思います。
大切なのは、無理なく、気持ちよく続けること。がんばる習慣ではなく、自分をやさしく整えるための習慣として、取り入れてみてください。あなたの毎日が、ほんの少しラクになるきっかけになるかもしれません。
そして何より、日々の暮らしの中で「自分に戻れる時間」を持てること。それ自体が、現代の私たちにとっては大きな “心の栄養” になるのだと思います。
運動というと、体づくりや健康維持のイメージが強いかもしれませんが、心にも確かに届く —— そんな手応えを、あなたにも感じてもらえたら嬉しいです。
小さな一段を積み重ねながら、今日もあなたらしいペースで歩んでいけますように。
おことわり
この記事は、筆者個人の経験と一般的な情報に基づいて執筆したものです。
心身の不調を感じる場合は、無理をせず、医師など専門家の判断を優先してください。
軽い運動は心身の健康に役立つとされますが、すべての方に同じ効果を保証するものではありません。
本記事で使用した画像はNapkin AIを利用しています。
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