流行の Japanese Walking、実は10年前から似たことをやっていました
最近、雑誌やネットでよく目にするようになった「Japanese Walking」。
日本発の “インターバルウォーキング” として、海外でも注目されている健康法です。
「3分間速歩+3分間ゆっくり歩き」を繰り返すこの方法は、短時間で心肺機能や筋力を効率よく鍛えられると話題になっています。
私自身もこの運動法を知ったとき、「あれ、これって私が10年間続けてきた階段の登り降りとすごく似ている…」と驚きました。
実際、私は週に2〜3回、6階分の階段を40〜50分かけて登り降りしています。
1分半で登り、1分半で降りる──この “3分間のリズム” は、Japanese Walkingとほぼ同じ構造です。
では、この2つの運動はどちらが続けやすく、効果的なのでしょうか?
本記事では、実践者としての視点から「Japanese Walking」と「階段の登り降り」をさまざまな観点で比較し、運動初心者でも “無理なく続けられる習慣” の見つけ方を一緒に考えていきます。
運動構造の比較:同じ「インターバル」でも中身はこう違う

一見すると、「Japanese Walking」も「階段の登り降り」も「強度の高い運動と緩めの運動を交互に行う」という点で非常によく似ています。どちらも「インターバル運動」の一種であり、短時間で心肺機能や筋力を効率的に鍛えることができます。
ただ、その構造や体への負荷、使われる筋肉群を比較してみると、実は細かい違いがいくつもあります。以下に、主な構成要素を表形式で整理してみました。
Japanese Walking と 階段昇降の構造比較
比較項目 | Japanese Walking | 階段昇降 |
---|---|---|
リズム構造 | 3分速歩+3分ゆっくり歩き | 1.5分登り+1.5分下り(1往復3分) |
運動強度 | 中強度(個人差あり) | 中〜高強度(登りが特に高負荷) |
運動時間(推奨) | 30分/回・週4回程度 | 30〜50分/回・週2〜3回 |
使用筋群 | 全身(特に大腿四頭筋・ふくらはぎ・背中) | 下半身(特に大腿・臀部)+体幹 |
心肺負荷 | 徐々に上昇(有酸素強め) | 短時間で上昇(無酸素寄りの側面も) |
着地負荷 | 平地:低〜中 | 下り:高(特に膝や足首) |
運動テンポ | 一定ペースで広い動き | 垂直移動による強い筋負荷とテンポ変化 |
Japanese Walking は「歩行」という動作の中で緩やかなリズムを保ちながら、全身の有酸素能力を高めるのに適した運動です。速歩とゆっくり歩きの切り替えで自然な呼吸を保ちやすく、運動習慣がない人でも始めやすいのが特徴です。
一方、階段の登り降りは登りによる筋肉への強い負荷と、下りによるブレーキ運動(エキセントリック)の連続により、短時間でも運動強度が高めです。心肺負荷の立ち上がりも早く、短時間で効果を感じやすいというメリットがあります。
また、階段昇降は「垂直方向の動き」になるため、体幹の安定性や下半身の筋持久力も自然と鍛えられやすいです。


出典:インターバル速歩で健康寿命を延ばす!骨密度の向上効果を実証
THIS Japanese walking technique is better than regular workout, here’s how
実践のしやすさ比較:時間・場所・天候・装備の違い

運動を「習慣」として続けるうえで重要なのが、思い立ったら “すぐできる” かどうか、そして “面倒にならないか” です。いくら健康効果があっても、始めるまでに気合いが必要だったり、天候に左右されたりすると、習慣化のハードルは一気に上がります。
ここでは、Japanese Walking と 階段の登り降りを、実際の生活の中で「取り入れやすいかどうか」という視点で比較してみます。
実践環境の違い
比較項目 | Japanese Walking | 階段昇降 |
---|---|---|
必要なスペース | 歩行ルート(安全・広めの道) | 身近なの階段(6階分程度でOK) |
天候の影響 | 大きい(雨・暑さ・寒さで左右) | ほぼなし(屋内階段でOK) |
移動の手間 | 屋外に出る必要あり | 自宅内・職場などですぐ始められる |
装備 | 運動用シューズ・服装が必要 | 室内靴でも可(最低限で済む) |
交通や人との干渉 | 注意が必要(信号・歩行者) | 基本的に誰にも会わずにできる |
実践時間の自由度 | 昼間・明るい時間帯が中心 | 朝晩・悪天候時でもOK |
Japanese Walkingは「外に出る」「道を確保する」「人や車との距離を保つ」など、意外と多くの環境条件が必要です。特に忙しい朝や、夏の猛暑・冬の寒さ・雨の日などは、心理的ハードルが上がる傾向にあります。
その点、階段の登り降りは「屋内階段でも完結できる」ため、天候・時間・人目などに左右されにくいのが大きな利点です。
着替えずにそのまま始められることも多く、始めるまでの “準備ゼロ感” が、習慣化のしやすさにつながっています。
継続のしやすさ比較:習慣化の観点からどっちが向いているか

運動を生活に取り入れようとすると、最初にぶつかるのが「続かない…」という壁です。効果のある運動かどうか以上に、「いかに習慣化できるか」が中長期的な健康への影響を大きく左右します。
ここでは、「Japanese Walking」と「階段の登り降り」を “続けやすさ” という視点で比較してみます。
習慣化しやすいのはどちら?
比較項目 | Japanese Walking | 階段昇降 |
---|---|---|
始めるまでの心理的ハードル | やや高い(準備・外出必要) | 低い(その場で始められる) |
継続しやすさ(時間的自由) | 日中中心(安全面など) | 早朝・深夜も可能 |
成果の実感までの早さ | 中(有酸素効果中心) | やや早い(筋力・代謝向上を体感しやすい) |
モチベーション維持 | 景色・開放感で変化あり | 習慣の “安定感” で維持 |
中断リスク | 天候・予定の影響を受けやすい | 家にいれば実行可能で中断しづらい |
反復性 | コース選びなど変化が必要なことも | 同じ階段でOK(迷いがない) |
私自身の実感としても、階段の登り降りは「気合がなくてもできる」ことが最大の強みです。
運動を習慣にする上で、「やる/やらないを考えなくていい」ことは非常に重要。
朝起きて、水を飲み、階段へ向かう ── そんな自然な流れに組み込めるからこそ、気がつけば10年も続いていたのだと思います。
一方、Japanese Walking は「外に出る」「靴を履く」「時間帯や天気を選ぶ」といった小さな手間が積み重なりやすく、「運動習慣がまったくない人が最初に始める運動」としてはややハードルが高いと感じることもあるかもしれません。
とはいえ、景色の変化や自然とのふれあいがある分、「楽しい」「気持ちがいい」と感じる人も多く、性格やライフスタイルによっては継続の後押しになる要素も多くあります。
このように、習慣化のしやすさには「行動ハードルの低さ」と「続けるモチベーション」が大きく関係しています。
向いている人は?:生活スタイル別・目的別の使い分け提案

「Japanese Walking」と「階段の登り降り」は、どちらも優れたインターバル運動ですが、生活スタイルや目的によって “向き不向き” が異なります。
ここでは、「こんな人にはこっちが合うかも」という形で、タイプ別に使い分けのヒントをご紹介します。
ライフスタイル別おすすめ運動
タイプ | Japanese Walking 向き | 階段昇降 向き |
---|---|---|
自然の中で運動したい | ◎ 公園や緑道を活用できる | △ 室内中心なので自然との接点は少ない |
出勤前の朝時間を有効活用したい | △ 外出準備が必要なためやや手間 | ◎ すぐに始められて短時間でもOK |
運動初心者・シニア層 | ◎ 負荷を調整しやすく、歩き慣れている動作 | △ 登り下りの動作は負荷が高めで注意が必要 |
自宅中心で完結させたい | △ スペースと外出が必要 | ◎ 屋内階段で完結、雨天・夜間でも可能 |
運動の成果を早く感じたい | △ 有酸素主体なので体感はじわじわ | ◎ 筋力向上や体調変化を感じやすい |
気分転換・ストレス解消が目的 | ◎ 外の景色やリズムで気分がリフレッシュ | △ 精神的変化は少ないが、達成感あり |
このように、どちらが「優れている」というよりも、「どんな目的で、どんな時間帯に、どこで運動したいか」という点で選ぶと、自分に合った習慣に出会いやすくなります。
私は、自宅で完結・準備不要・時間の柔軟性という点から階段の登り降りを選んできましたが、気分転換や自然の中でのリフレッシュを重視するなら、Japanese Walkingの魅力も十分にあると思います。
私が階段昇降を選び続けている理由:10年続いた “リアルな使い勝手”

ここまで Japanese Walking と階段の登り降りの違いをさまざまな角度から比較してきましたが、実際のところ、私が10年間選び続けてきたのは階段昇降です。
もちろん、Japanese Walking にも理にかなった構造やメリットがあるのは理解しています。
それでもなお、私が階段の登り降りを続けられたのには、いくつかの “生活とフィットした実感” があるからです。
理由①:場所も準備もいらない “ゼロ秒スタート”
私の朝は、水素水を飲んで、青汁入りの朝食をとって、気がついたら階段を登っている──
そんな流れが自然にできあがっています。
階段登り降りの良いところは、「迷いが一切ないこと」です。
「今日は雨だからどうしよう」「靴がないから無理」「時間がないからやめよう」
そういう “やらない理由” が発生しにくい。
これは、運動習慣を定着させる上で非常に大きなポイントです。
理由②:朝の時間を「自分で始めた感覚」が生まれる
私にとって、朝の階段登り降りは「気持ちのスイッチ」のようなもの。
少し汗ばみ、呼吸が深くなると、自然と頭が冴えてきて、「今日も動き出せるな」という感覚が湧いてきます。
何もないまま一日が始まるのではなく、「自分で動き出した」感覚があることが、その日全体の調子に影響していると感じます。
理由③:“結果” を焦らず、“気持ちよさ” を積み重ねられる
階段の登り降りを始めた当初は、減量や体力アップ、脂肪燃焼といった “効果” を求めていました。
でも、10年続けてきた今思うのは、「気持ちよく続けられる」ことこそが、最大の成果だったということです。
疲れているときは回数を減らす。
調子がいいときは時間を伸ばす。
そうやって柔軟に続けてこれたのは、階段の登り降りが「義務」ではなく「朝の一部」になっていたからだと思います。
Japanese Walkingも魅力的な運動法ですが、私にとっては階段登り降りの “シンプルさと実用性” が最強だったというのが正直な気持ちです。

まとめ:どちらも正解。でも “今の自分に合う習慣” を選ぼう

Japanese Walkingも、階段の登り降りも、どちらも運動習慣として非常に理にかなった方法です。
どちらが “優れている” というよりは、「自分の生活にどちらがなじむか」が最大の選択基準になります。
以下、今回の比較を簡単にまとめておきます:
Japanese Walking の魅力
階段昇降の魅力
どちらも、「始めやすく、続けやすい形」に工夫されている運動法です。
だからこそ、「どちらがすごいか」ではなく、「どちらが自分にとって現実的か」を基準に選ぶのが、もっとも “続く習慣” につながります。
もしあなたが今、運動習慣を始めようとしているなら、どちらか一方を完璧にやるよりも、小さく始めて続けてみることをおすすめします。
途中でやり方を変えてもいいし、気分や季節で選び分けてもいい。
“続けるための自由度” を確保することが、習慣化のいちばんの秘訣かもしれません。
私自身は、階段の登り降りを10年続ける中で、「習慣が人生を形づくる」という感覚を強く持つようになりました。
そのきっかけをくれたのが、「似ている」と感じた Japanese Walking だったのは、少し不思議で、ちょっとうれしい発見です。
運動は、誰かと競うものではなく、自分の暮らしと心身を整えるためのもの。
あなたの生活にも、ちょうどいい “運動の習慣” が見つかりますように。
おことわり
本記事は、筆者の実体験および公的機関・専門家による公開情報に基づいて構成されていますが、特定の健康法や運動習慣を推奨するものではありません。
運動を始める際には、体調や既往歴に応じて医師など専門家への相談をおすすめします。
また、記載されている効果や体感は個人差がありますので、ご自身の体に合った無理のない範囲でご活用ください。
本記事で使用した画像はNapkin AIを利用しています。